小川町下里だより　2021年4月号

広報課2021.04.02

OKUTAこめまめプロジェクト』の
パートナーである小川町下里地区。
その地元の「NPO法人生活工房つばさ・游」
理事長である高橋さんが毎月送って下さるお便りを、
ブログでもご紹介させて頂きます＾＾
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それでは、今月号をどうぞ！
（※下記、高橋さんの文面を転載しています）
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今年の春は早いですね、桜が満開です。桜の花に誘われて、といきたいところですが、コロナの収束が見えない状況ですので人混みは避けた方が良さそうですね。小川町は周囲を山に囲まれた里山で、その中に淡いピンクの山桜は心和ませてくれます。樹木の下まで行ける桜も多いので、近づいて見ると趣があり眼福です。春の訪れの小川町から「下里だより」をお伝えします。

今月のトピックス
【レポート】里山保全活動企画：椎茸コマ打ち体験会―3/28
【レポート】霜里農場・金子美登さんと目指す私たちの未来（12）
『有機的人間関係とは』

今月の話題
【情報】霜里農場にバイオトイレが設置されました
【情報】小川町の桜情報「元下里分校」

今月のトピックス

【レポート】里山保全活動企画：椎茸コマ打ち体験会―3/28
里山は「食」と「エネルギー」を得る場所として保全手入れをされてきました。その「食」の部分で貴重なのはキノコの栽培です。里山に生えるコナラやクヌギを原木（ほだ木と呼びます）にして椎茸菌を植えつけていきます。通称、原木栽培と呼ばれている方法です。こうやって、里山に生える樹木を伐採しながら食料を手に入れ、里山を更新していくのです。まさに自然と人との共生で持続可能な姿です。今回、この原木栽培の椎茸のコマ（菌）の植え付け体験会を開催しました。
講師はＯＫＵＴＡこめまめプロジェクト提携農家である田中正之さんです。山のようなほだ木を、参加者みんなで穴を開ける人、菌を植える子ども達と手分けして進めていきます。そして、コマを打ち終わったほだ木を山の暗い場所に運びこんで作業終わりです。椎茸の収穫は来年の秋以降になるでしょう。菌がほだ木の中に浸透していき、木の栄養を取り込んで椎茸になるまで時間がかかるのです。来年の椎茸狩をお楽しみに。

＜コマ打ち体験の様子＞

＜コマ打ちの様子＞

＜椎茸菌＞

＜大と積まれたコマ打ち完了のほだ木＞

＜みんなで力を合わせて車を押して山の中へ＞

＜山の中に積まれたほだ木＞

【レポート】霜里農場・金子美登さんと目指す私たちの未来（12）
『有機的人間関係とは』
有機農業を実践する時に考えなければいけないのは、何よりも有機栽培による農産物の価値を正しく理解してくれる消費者をもつことです。その要は前回紹介しました「提携」という仕組みです。最近では、有機農業をやれば儲かると言われるまでに有機農産物が市民権を得てきました。大手スーパーや市場でも「有機」「無農薬」とラベルの付いているという時代になってきました。農水省も有機認証制度を作りましたが、多大な時間と経費がかかる事から、小規模有機農家には重い課題となっています。日本のような多湿国家で、山間地が70％近くも占める国土では、アメリカなどのような大規模化は難しいです。そういう我が国の状況の中で、どうやって、有機農産物かどうかを判断するには毎日有機農家と顔の見える関係を作っていく以外ありません。
だからこそ、生産者と消費者が提携し、理解と信頼のある有機的な人間関係を築いていくことが大事であるということいなります。「安全なもの」という言葉に踊らされて、騙されるという事も考えられるわけです。したがって、消費者は生産現場がどんな風土でどんな生活をしており、それぞれの季節にどんな物が採れるのか、という事を理解している必要があるのです。そういう方向を目指していくのが有機的人間関係だと考えます。

＜瀬戸内寂聴さんから贈られた桜―撮影したのが3月頭でしたのでまだ花が咲いていません。
有機的つながりの長いお付き合いから贈られたものです＞